常勤換算とは?

2022.06.16更新

用語の意味や計算方法を解説します!

 

 

☆多様な勤務形態に対応するための「常勤換算」

 

医療や介護の質を保つため、国は事業所規模やサービス内容に応じた

人員配置基準を定めています。

しかし、正社員やパートなど労働時間が異なる人を同じ一人と考えると

実際の現場では基準を下回っていたということになりかねません。

 

そこで、その事業所の労働者の平均を表すのが「常勤換算」なのです。

基本的には、すべての従業員の労働時間を足し、

フルタイムの労働時間で割ることで

「通常何人働いているか」を表示します。

 

 

☆具体的な常勤換算の計算方法事例

 

常勤換算は、1カ月(4週間)を基本として非常勤職員の勤務時間を全て足し、

常勤職員が勤務したとして何人になるかを計算します。

 

◇常勤換算の計算方法

「常勤職員の人数」+「非常勤職員の勤務時間÷常勤職員が勤務すべき時間」

 

常勤とは、雇用形態に関係なく「正社員が勤務すべき時間に達している」こと。

所定時間が週40時間(4160時間)の事業所では、

20時間(480時間)の非常勤職員の人は常勤職員にはなりません。

(所定勤務時間が週32時間を下回る場合は週32時間で計算)

 

 

例えば、勤務時間が週40時間の事業所で

以下の4名が働くケースを考えてみましょう。

 

・週40時間の正社員Aさん

・週40時間の正社員Bさん

・週30時間の非常勤Cさん

・週20時間の非常勤Dさん

 

この事業所の常勤換算は、以下の計算通り3.2人となります。

(小数点第2以下は切り捨て)

 

2+{(3020)÷40}=21.253.2

 

 

 

☆休暇や兼務がある場合の常勤換算の考え方

 

常勤換算は、「実際に仕事に従事している時間」を計算するものです。

なので、非常勤職員の場合は、休暇や出張など、

本来の業務に携わっていない場合は

非常勤換算上の勤務時間に含みません。

 

常勤職員の場合は、有給や出張の場合も勤務時間に含まれます。

ただし、育児休暇などのその期間が1カ月を超える場合は、

勤務していないものとして扱います。

育児休業明けで短時間勤務の常勤職員も、

常勤換算では非常勤職員と同じく

実際に勤務した時間で計算します。

 

では、併設する施設や、複数の業種を兼務している場合の

常勤換算はどう考えるのでしょうか。

基準は市町村等によって異なりますが、同一敷地で同一法人が運営し

「並行的に行われることが差し支えない」場合のみ、

勤務時間を合計して常勤換算できます。

別の場所にある事業所や、介護と看護など、

並行が厳しいと考えられる業務は、時間を分けて計算します。

 

常勤換算が理解できると、その事業所が人員要件を満たしているか

どうかだけでなく事業規模や常勤換算人数を見比べることで、

どんな人員体制なのかも判断できるようになります。

求人情報でこの記載を見たら、気を付けてみてみると良いでしょう。

 

 

 
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